楽天KCおよび、Jトラスト株式会社のプレスリリースによりますと、2011年6月2日開催の臨時取締役会において、楽天が、子会社である楽天KCのクレジット事業をJトラスト株式会社へ譲渡することを決定したようです。
これにともない楽天KCが保有していた一般消費者向けのクレジット債権などもJトラスト株式会社へ譲渡されると予想されます。
取得額は、株式の取得価額45億円と、貸付金370億円の有償譲渡などを合わせて、約415億円。売却実施は、8月1日に行われ、楽天KCを子会社化する同日付でKCカードに社名変更されます。
この取引は、楽天が過払い金が発生しているであろう古い顧客の多いKCカードを売り払うと同時に、Jトラスト側も楽天KCのカード事業での営業基盤を手に入れるという双方の利害が一致したため成立したものです。
譲渡された側のJトラスト株式会社は、これを機に、クレジットカード事業への参入とともに、KCが有する資産と顧客基盤を有効に活用することで保証事業の強化を図るなど前向きな姿勢を見せていますが、任意整理における分割支払いの交渉や、話し合いでの過払い金の返還率が厳しい貸金業者であるため、今後の交渉等にも影響が懸念されます。